幼い頃からさまざまなモノが並び大人も子どもも楽しめる百貨店に魅力を感じていて、就職を希望していました。
松屋を選んだのは、世界中から注目される銀座で働きたいという思いがあったからです。念願が叶い、1年目で銀座店の婦人靴売場、続いて3年目には紳士メンズキャラクター売場を担当しました。そして5年目。配属先は、浅草店の和洋菓子売場でした。銀座から離れること、そしてそれまでとは違った職種や職場環境で、最初はとまどうことばかりでした。
当時の上司には、「どんな職種でも学べることはたくさんあるし、仕事に対する考え方はどこに行っても活かせるから」と声をかけてもらっていました。実際はその通りだったんです。浅草は少数精鋭のため、接客・販売もすればテナント管理もしますし、催事の企画運営やバイヤーのような仕事も経験することができました。結果的に自分を一番成長させてくれたのが、この浅草だったんです。
8年目で銀座に戻り、販売促進課に配属された時、戸惑うことなく仕事ができたのは、浅草での経験があったから。それがなければ今の自分はなかったと思っています。
販売促進課は館内プロモーションの企画から運営を行う部署です。プロモーションといってもその方法はさまざま。例えばお子様向けのワークショップや有名人の方を呼んだイベントを開催することもあれば、スタンプラリーの実施やプレゼント企画、ノベルティグッズの制作などもあります。つまり、どうやってお客様に足を運んでいただき、お買い物を楽しんでいただけるのか?というさまざまな仕掛けをつくるのが仕事です。
配属からまだ1年経っていませんが、これまでに父の日、ハロウィン、クリスマス、バレンタインなどのプロモーションを担当させていただいています。これだけ聞くと、年中お祭りのように見える部署かもしれませんね。でも決して華やかなだけではありません。
企画を考える時に大切なのは何よりお客様目線です。浅草店時代、仕事に慣れるにつれ、自分が斬新だと思える企画ばかりを提案するようになっていました。上司に「それは誰のためにやっているの?」と言われた時はハッとしました。企画を考える時はいつもアンテナを張り、トレンドを掴むことを大切にしていますが、それ以来ただトレンドを反映するのではなく、「松屋のお客様」にはどう映るのかを一番に考えるようになりました。
松屋のホームページには作り手・目利きの思いがこもった価値ある品々を紹介するための「HONMONO」という連載があります。これらの商品を一堂に会し、実際に手に取っていただくために開催したプロモーション「HONMONO ~銀座で出会うホンモノたち~」を担当しました。
商品のアピールのため、各売場のバイヤーと相談しながら商品を選定したり、宣伝装飾課のメンバーと一緒に折込広告を作ったりもしました。また、その商品をどのように打ち出し、お客様に魅力的に伝えるか、営業部と話し合います。商品をいかに魅力的にお伝えできるか?が何よりも大切なことです。一方で、商品とは違った目線からお客様に「ホンモノ」を体験していただくため、アルゼンチンタンゴや和太鼓の一流のパフォーマンスを披露するイベントも開催。これがお客様にとても喜んでいただけたようで、なかには「アルゼンチンタンゴ始めてみようかしら」と声をかけてくださる方もいらっしゃいました。
一つのプロモーションが終わると来店数や売上などの数字も振り返りますが、販売促進課がしていることは成果として目に見える部分と見えない部分があります。そんな中、このプロモーションではお客様に自分の意図が伝わったことが実感でき、大きな喜びとなりました。
一つのプロモーションを進めるのに担当するスタッフは、基本的に一人。規模の大きなものでも二人で担当し、社内の関連部署と協力しながら進めていきます。それ以外にも、大きなプロモーションでは外部のイベント制作会社や出演者の方、広告会社やノベルティの制作会社などに協力を仰ぎ、進めています。平日の大半は打ち合わせの日々ですが、これまでまったく接点のなかったさまざまな業種の方と話をする機会でもあり、自分の幅も広がる、刺激的な毎日を送らせてもらっていると感じています。
逆にいえば社内の担当は一人か二人。そのプロモーションを任せてもらうことは、松屋のイメージを左右する仕事を任せてもらえているということです。見守ってくれている上司もいるので、押し潰されるようなプレッシャーを感じることはありませんが、期待には精一杯応えたいと思っています。
販売促進部は松屋の中でも特に周囲と協力して物事を作り上げていく部署です。一緒に働く方は楽しく仕事ができるというのが一番ですが、積極的に意見を言い合って、お互いに切磋琢磨していけるような方と働けたら嬉しいです。
- 昨年度の実施内容の振り返り
今年度の企画・テーマ・コンセプト設定 - 各売場に向けたテーマ周知
各バイヤーからの展開商品、イベントなどをヒアリング - イベントの施策・仕掛けの検討
カタログ・チラシの制作 - 具体的なイベント運営方法の検討
- クリスマスプロモーション開催
関連施策スタート - 週末を中心にイベントの運営
各売場からのお客様の反応収集